思い出の一冊
小学生の時、はれときどきぶたを読んだという人は沢山いるのではないでしょうか?私もそうでした。今でも強烈に印象に残っているのはやはり【鉛筆のてんぷら】当時はその味まで想像したりしていました。
画のタッチも昭和の絵日記を思い出すようなかわいらしい絵本。主人公の則安くんの眉毛(^^)
はれときどきぶたで読書感想文を書いた人も多いのではないでしょうか?
ユーモアあふれるストーリー
小学3年生の畠山則安くんが主人公です。則安くんが書いた奇想天外な日記の内容が現実になってしまうという不思議な設定が物語の中心となっています。
日記に書かれた内容によって、空から「はれぶた」と呼ばれる子ぶたが降ってきます。このはれぶたが様々な騒動を引き起こし、物語を盛り上げます。
則安くんの奇想天外な日記
主人公の則安君が日記に書いた内容が現実になるという設定が特徴です。
例えば、則安は「明日の天気ははれ、ときどきぶた」と書いたことで、実際に空からぶたが降ってくる騒動が起きます。
また、彼は「おかあさんがえんぴつをてんぷらにしました」と書くと、母親が本当にえんぴつの天ぷらを作るというユーモラスな展開もありますこのように、則安のメチャクチャな日記が次々と現実になることで、物語は進展していきます。
空からぶたが降ってくる!?
『はれときどきぶた』の「ぶたが降る」というアイデアは、作者の矢玉四郎さんの落書きから生まれました。具体的な詳細は以下の通りです。
- 矢玉さんは雑記帳に「こどもが傘をさしている上にぶたがいる」という落書きを描きました。
- この落書きが、物語の中心的なアイデアである「空からぶたが降ってくる」という設定のきっかけとなりました。
- 矢玉さん自身も、なぜそのような絵を描いたのかは覚えていないそうです。
- ただし、それ以前に書いた作品にもヒントがあったようです。例えば、『おしいれの中のみこたん』では、西洋童話の衣装ダンスを日本の押し入れに置き換えるなど、日常的なものを異次元への入り口として描いていました。
このような奇想天外なアイデアが、『はれときどきぶた』の独特の世界観を作り上げ、40年以上にわたって多くの読者を魅了し続けています。
引用元:TOKYO PIG 岩崎書店
『はれぶた』シリーズ
【はれぶた】シリーズは実はこんなに沢山あるの知ってましたか?
ぼくときどきぶた
則安君たちが紙しばいを作ったところ、紙しばいの中から魔王がとびだしてきて、へんな光線をみんなにかけた。すると、また……。
ぼくへそまでまんが
おなじみの則安君が、今度は四コマまんがに挑戦。すると、またしても!?人気「はれぶたシリーズ」第4作。愛称は、へそまん
はれときどきぶた
明日は「はれ、ときどきぶたがふるでしょう」。則安君が書いたでたらめの日記。ところが本当にぶたが!大人気ベストセラー童話。
あしたぶたの日ぶたじかん
あしたの日記で、笑いのうずにまきこんだ則安君。こんどは、かべ新聞作りに挑戦するのですが、またまた、ぶたがでてくるはめに!
ゆめからゆめんぼ
はれぶた第5弾。今回は夢のお話だから、静かにみられると思ったら大まちがい。おなじみ10円安の則安君がまきおこす大騒動!
ヒッコスでひっこす
「はれぶた」でおなじみの則安君の家の下に何と爆弾が! それを掘りだすまで、家ごとひっこしを。またしても大騒動の連続…。
はれたまたまこぶた
ぶたをみつける名人のたまちゃんが、おふろにはいると、ふろばにぶたが!たまちゃんとぶたの楽しいお話6編。
はれときどきアハハ
アハハエンに出かけた則安君。園長はぶた。しゃべるえんぴつが「詩を書け」なんてでたらめな詩を書くと…。この遊園地ヘン!?はれぶたシリーズ第8作。
はれときどきあまのじゃく
みんなから「あまのじゃくだ」といわれた則安君が、パソコンで調べているうちに、画面からアマノジャクが!シリーズ第9作。
引用元:岩崎書店
はれときどきたこ
則安君があやしい駄菓子屋のおばさんにすすめられて買ったあめを食べると…! 「言葉」が混乱すると世の中大混乱!?
アニメ化された『はれぶた』の世界
『はれときどきぶた』のアニメ化は、1997年7月3日から1998年9月29日までテレビ東京系列で放送されました。
最初は全26話の予定でしたが、人気により全61話に延長されました。
また、1988年には劇場版アニメも公開されています。
大人になって気づく新たな魅力
この本を読んでいた時はまだ小学生でしたが、大人になってからこの作品をみて新しく気が付く魅力があります。
- 想像力の大切さ
子どもたちの自由な発想が大事だと教えてくれる。 - 常識を疑うこと
普通だと思っていることを見直すきっかけになる。 - ユニークなアイデア
変わったアイデアが新しい発見につながることを示している。 - 考える力
自分で考えることが大切だと気づかせてくれる。 - 家族の絆
親子の関係や家族の大切さについて考えさせられる。 - 現実と夢の境目
現実と空想が混ざり合うことで、想像力が広がる。 - 面白さの中の深さ
笑える話の中に、人生の大事なことが隠れている。
大人になってから読むことで、より深く感じられる魅力です。楽しさだけでなく、考えさせられる内容がたくさんありますよ!
親子で楽しむ児童文学の傑作
『はれときどきぶた』は、子どもも大人も一緒に楽しめる素晴らしい児童文学です。この本は、単なる面白い物語以上のものを私たちに与えてくれます。
まず、子どもたちにとっては、主人公の小学生・則安くんの奇想天外な冒険が、わくわくするような楽しい読書体験になります。空を飛ぶブタや、突然変身する大人たちなど、想像力をかきたてる要素がたくさんあります。
一方、大人が読むと、子どもの頃には気づかなかった深い意味を発見できます。例えば、常識にとらわれない自由な発想の大切さや、家族の絆について考えさせられます。
親子で一緒に読むことで、それぞれの視点から物語を楽しみ、感じたことを共有できます。これは、家族のコミュニケーションを深める良いきっかけにもなるでしょう。
また、この本は読み返すたびに新しい発見があります。子どもが成長するにつれて、理解できる内容も変わっていくので、長く楽しめる作品です。
『はれときどきぶた』は、笑いと想像力、そして人生の知恵が詰まった、まさに世代を超えて愛される児童文学の傑作と言えますね。