じゃりン子チエとはどういう作品なのか
『じゃりン子チエ』(じゃりンこチエ)は、はるき悦巳による日本の漫画作品。
大阪市頓馬区西萩を舞台に、仕事をしない父親のテツに代わり自分でホルモン焼きやを切り盛りする
元気な女の子・チエと、彼女を取り巻く個性豊かな人々の生活を描いている。
漫画・・・全67巻(アクション・コミックス) 全47巻(双葉文庫) 初代アニメ第一幕:・・・1981年10月3日〜1983年3月25日 65話 総監督(高畑勲) アニメ第二幕:チエちゃん奮戦記 ・・・1991年10月19日〜1992年9月22日 39話 監督(横田和善)
これを見てわかるようにアニメ第一幕では総監督にあのジブリ作品やルパン三世でおなじみの
高畑勲監督が携わっている。
アニメの第一幕と二幕では登場人物たちはほぼ代わりはないものの、
アニメのタッチが明らかに変わるのと、若干だが声優のメンバーも変更している。
これを見ていただくと一幕と二幕の差はよく分かるだろう。
↑第一幕 ↑第二幕(奮戦記より)
登場人物の紹介
竹本チエ
西萩小学校5年。父親=テツと、母親=よしえの間に生まれた一人っ子。
仕事をしないテツの代わりに小学生ながらに家業を変わって働いているが、店に来るお客さんに
愛されキャラで、テツのときよりも店が繁盛している。いつも元気で明るいチエちゃんだが
テツのことで散々苦労をしてきているので誰よりも冷静で大人な発言をすることもしばしば・・。
竹本テツ
近所でテツを見かけただけで誰もがビビる強烈なキャラクター。近所のヤ◯ザからも恐れられ
その風防から一瞬勘違いされるが本人は全くのかたぎ(一般人)。声優はあの大物芸人【西川のりおさん】
これほどまでにこのキャラクターと声がマッチしていることもないほどピッタリな声である。
そんなテツだが、チエの事はとっても可愛がっており、チエが母よしえと仲良くしているとヤキモチを焼いたりする。
竹本よしえ
チエの母親、テツの嫁。美人。アニメの第一話ではよしえはチエとは一緒に住んでおらず、
【逃げた女房】としてたまにチエと会っているという設定だが、第9話からよしえが家に戻り
チエとテツと再び暮らすようになる。大人しく見えるがテツの女房とだけあって、
隠れた肝っ玉の持ち主。足がとても早くチエの運動会ではリレーのアンカーとして力を発揮する。
竹本きく(おばぁ)
あのテツの母親。「テツを産んだワタイは怪獣や・・」と落ち込む場面も。
柔道や空手も強くテツはおばぁに勝てないほど喧嘩が強い。チエからは【おばぁ】と呼ばれている。
男勝りでカッコよくおばぁが出てくるとどことなく嬉しく興奮する。おじいとホルモン焼きやを営んでおり、
テツにのれん分けしたが今はその店はチエが運営している。
竹本?(おじぃ)
おじぃだけなぜか本編でも名前が出てこず・・おじぃとしか表記がない。
人畜無害。テツに「チエが病気なんや」と嘘をつかれては小遣いをせびられている。
もちろんおばぁにも弱くよく怒られている。
平山ヒラメ
西萩小学校5年 チエの親友のヒラメちゃん。本人が「うちはどんくさいねん」というほど、
よく道でコケたり、跳び箱から落ちたりとどんくささをみせている。普段は控えめを装っているが、
実は誰よりもスタミナがあり、色んなところで特技を発揮するキーパーソンでもある。
小林マサル&たかし(こしぎんちゃく)
(左)たかし (右)マサル
マサルはチエに悪口を言うことに生きがいを感じており、ときおりチエの家まで来ては
悪口だけ言って帰っていくなど、どうしようもない少年。頭は良いが力はまるで無く、
すぐチエに反撃されて泣く。たかしはマサルの【こしぎんちゃく】でマサルの横で盛り上げるだけの存在。
お好み焼き屋のおっちゃん
元、遊興倶楽部社長。テツがバクチに入り浸っていた店の主だが、とあることがきっかけで
お好み焼き屋に転身する。その後、嫌っていたテツとは友達?としてよく登場することになる。
愛猫家。チエとも仲がよくこのアニメではいじられキャラ的な役割も果たす。普段は温厚だが、
注意すべきは酒を2升飲んでしまうと人格が恐ろしく豹変する。
小鉄(こてつ)
一匹狼ならぬ一匹猫として強く生きていたが、甘味処に転がり込んだときにそこの店主がチエに
【この猫飼ってくれへんかな?】と頼みその日からチエの家の家族となる。
小鉄の名前の由来は、チエが色々名前を決めても気に入らず言う事を聞かないところがテツにそっくりや!と
言われ「アンタの名前は小鉄や!これで文句言ったらもう飼うたらへん!」とチエに怒られてこの名前がついた。
アントニオJr(ジュニア)
お好み焼屋のおやじが飼ってる猫。元々はアントニオという猫を親父は飼っていたのだが、
小鉄との戦いに敗れ、のちに近所の土佐犬に殺られてしまう。父親の敵うちにきた息子のジュニアだったが、
ことの経緯を知り、小鉄とも仲直りをし、小鉄の友として登場する。
花井拳骨(けんこつ)
テツの恩師。テツの最も恐れている存在。
チエの担任の花井わたるの父親であり、テツとチエは2代にわたり花井家が恩師となる。
相撲も強く、迫力のある存在でチエは花井のオッチャンと読んでなついている。
こんなところが面白い見どころ
よしえの弁当は色とりどり
よしえと離れて暮らしていた時は、遠足のお弁当は自分で作っていたチエ。
その時のおかずが卵焼きと、こうこ(たくあん)だけだった為、マサルから「チエの弁当は真っ黄っ黄〜〜!」
と馬鹿にされていたが、よしえが戻ったあとの遠足の弁当を見てチエが「色んな色が入っていて見ていて楽しいねん」と何度も弁当を見るシーン。
他にも、正月のおせちやすき焼き、オードブルなど、よしえは料理上手。
チエと二人で会っていてときも巻きずしやバッテラ(サバ寿司)を作って持ってくるなど、
見ていても食べたくなる。
ヒラメちゃんの隠れた特技
あのどんくさいヒラメだが実は誰もが出来ないトップクラスの特技を2つも持っている。
【神明神社の相撲大会】
神明神社で行われた相撲大会。参加者はチエとヒラメ以外、全員男子。
団体戦の為、メンバーはチエ、ヒラメ、マサル、こしぎんちゃく、小2の男子2名 の6人チームだった。
その中でヒラメは副大将としてチエの出番までにすべて勝ち越し最後の一人だけに負けてしまったが、
あまりの強さに一時はチエの出番はないのでは?と思わせるほどだった。
【絵画コンクールで優勝するほどの腕前】
ヒラメはどんくさいが粘り強い性格の持ち主。じっくりゆっくり書くため授業では時間が足りす、
完成までこぎつけないが、ひとつひとつ丁寧に書かれた絵には才能が溢れている。
この作品の他にももう一つの絵が、大阪府の絵画コンクールで優勝を果たす。ちなみにそのコンクールで
マサルは準優勝になり、悔しさのあまり寝込んでしまう。
おばぁのオールドパワー!「キエぇぇぇぇぇぇ〜!!」
テツに恨みをもった四人組のヤ◯ザから果たし状が来た・・。
チエと小鉄を引き連れて救出に向かうおばぁ。
果たし状を読んだおばぁは
テツに200万の価値なんかあったかいな〜。ガハハハㇵ!!!と笑い飛ばす。なおかつ
「そんなことよりも3回もクソババァと書いてる事の方が気に入らん!」と
心配するチエに店の椅子を正拳突きして見せ、
「キエぇぇぇぇぇぇ〜!!」
「チエ。ついてくるか?」 と秒速で4人組を倒し「アタイ野生に帰りそう・・」と
勝利の一言をつぶやく。おばぁの気合の入れ方の「キエぇぇぇぇぇぇ〜!!」 が個人的に好みで
このタイトルにしたが、どこまでも頼もしいおばぁである。
マサルの悪口もたまには役に立つ(?)
チエの悪口を生きがいにしているマサル(汗)。
チエの悪口が言えない日が重なると体調が悪くなる始末。杖をつきながらフラフラで登校しているマサル。
ある日、マサルが悪口が言えない日が続いたので、必死でチエの悪口を書き溜めた数冊のノートを
チエに渡すようにこしぎんちゃくに託した。
チエは「刺激がほしい時に読んだるわ!」
「小鉄、預かっといて」 と一旦小鉄が預かることになったが、これが
とある話の中で、ものすごい起爆剤になろうとは・・・笑
絶妙なGOODタイミングでとチエに渡す小鉄・・・
チエを可愛がるテツの優しさ・・ホロリ
前回のマラソン大会、チエは3位だったとマサルから聞いたテツ。
なぜならチエは下駄を履いてマラソン大会に出ていたからだ。チエに運動靴をプレゼントしたテツは
新品の運動靴に石鹸を塗り込んだ。
「こうすると靴ずれしない。チエの可愛い足を傷つけたくないねん」とめずらしく父親らしいテツに
チエと小鉄は「おぇぇぇぇぇ〜」。
授業参観では来ないはずのテツが来て、はずかしくて泣き出してしまったチエだったが、
それを勘違いし、チエを当てない担任わたるのせいでチエが泣いたと文句を言いに行くテツ。
(よく見たらテツも泣いてる?)
鑑別所時代の同窓会。どこにいくにもチエを連れて
行こうとするテツ。皆、恐れているかと思った同窓会だったが、実はテツに会えて全員心から喜んでいる様子。本当はテツは人気者?
懐かしの昭和アイドルの曲がながれてる
ホルモン焼きやの店内に流れる曲に昭和のアイドル曲がリアルにかかっている。
例えば松田聖子さんの【風立ちぬ】や河合奈保子さんの【ムーンライト・キッス】など
人気アイドルの曲が流れるお店で、チエちゃんの焼くホルモンを食べに
アニメ中のお客さんたちは足繁く通ってしまうのだろう。
ムーンライト・キッスはお好み焼き屋のおっちゃんのシーンでも流れており、
軽快なリズムが頭から離れず思わず私もダウンロードしてよく聞くようになりました。
このときの曲は本当に昭和のいい時代を感じます。
昭和のいつ頃の話?チエちゃんの住んでる街は?
チエちゃんはおそらくだが昭和50年代の背景だと思われる。なぜなら物価を見てみたりすると
なんとなくだがわかるし、ヒラメちゃんがテツに冷やしあめをごちそうすするシーンもあったりと、
(現代の子供は冷やしあめというのがアメでは無く飲み物であると言うのを知っているのだろうか?)
「おっちゃん!冷やしあめおごったるわ〜!うち今日お母さんから200円もらってきてん!」 とテツに言うヒラメ。 ○冷やしあめ・・・2人分(80円✕2) ○回転焼き・・・1個(40円)・・・・合計200円
この時代は200円で2人で楽しむことが出来た時代。チエちゃんの街の風景を見ていても
コンビニもないし、テツが花井のオッチャンの家でよく食べる天丼の出前なんかも
店員がおかもちで持ってきたりしている。ちなみにチエやヒラメ達が通う【西萩小学校】というのは
大阪には実在しない。西萩地区というのも実在しないことから、チエの住む街は現在で言う
大阪の西成区周辺ではないかと思われる。現に萩之茶屋駅などはアニメの中でも似た駅が描写されている。
大阪のシンボルである通天閣がチエの家から近くに見えることもあり、昭和50年代頃のこの地域の
物語であると言える。昔は西成区というと怖いイメージの街だったが、最近では若者も訪れる機会が増えたり
感覚で言うと【お祭りの時の屋台が並ぶような雰囲気】といえばわかりやすいだろうか。
じゃりン子チエの登場人物にもいえるように、人情味がありあたたかい場所ともいえる。
(はぎのちゃやえき)大阪市西成区萩之茶屋にある、
南海電鉄の駅である。
ここでテツが走っていたり、ヒラメの兄(まるた)がサングラスをかけて度胸試しをしたり(笑)
チエとヒラメがハイキングに行く時に登場したりと駅の風景は結構アニメの中でも出てくる。
じゃりん子チエから学ぶ人生の名言
チエ・・(よしえと会って別れの後なんで元気がなくなるんやろ・・)
『あかん!明日考えよ!ほんならまた元気が出る!明日はまたあしたの太陽がピカピカやねん!』
おばぁ・・『人間に一番悪いのは腹が減る事と、寒いっちゅーことですわ。長いこと生きてると
ホンマに死にたいっちゅー時が何回かありますのや。そういう時めしも食わんと物考えるとろくなこと想像しませんのや。ノイローゼってのになりますのや。
おまけに寒い部屋でひとりでいてみなはれ!ひもじい!寒い!もう死にたい!
これですわ。不幸はこの順番で来ますのや。』
(この後、おばぁとチエ、ラーメン屋の親父と3人で温かいラーメンを食べて腹ごしらえをしテツとお好み焼き屋を救出しに行く)
チエもおばぁもテツとの付き合いが長いから困難を乗り越えてのこの名言深すぎる
じゃりン子チエのアニメはどこで見れる?
じゃりン子チエのアニメはYou Tubeで第一期、第二期ともに1〜3話まで公開中!
触りだけでも見たい方はおすすめですが、やはり前編見てほしいです!
今おすすめはDMMアニメでしようか。色々アニメ動画配信があります月額550円(税込み)
1ヶ月は無料期間もあります。でも正直1ヶ月では足りず何回も見たくなるチエちゃんですけど、
月額550円なら1杯コーヒー我慢くらいで他のアニメも見放題なのでおすすめです。
まとめ
じゃりン子チエは名作中のアニメだと思います。人生の教訓を知ったり、明るい気持ちになれたり
人の温かさを知れたり、キャラクターそのものが個性際立っているので見ていて飽きません。
声優さんも中山千夏さんを始め、関西の芸人さんが多数でていたりコテコテの関西弁なので、
関西人はもちろんですが、関西弁を知りたい人にも持って来い!
そしてなにより昭和の懐かしいあの良き時代がよみがえり、世代の人ももちろんですが今の若い世代
の方たちにも是非見てほしい!ほんとうにおすすめのアニメです。